WordPressからAIネイティブなサイトへ:Altuqと進める移行の流れ
Altuqのサイト移行では、今お使いのサイトのコード・ドメイン・サーバーをお預かりし、内容をSanityで管理する静的サイトとして作り直します。URLはそのまま引き継ぎ、公開後は社内の担当者が自分たちで更新できるよう引き継ぎます。シンプルな移行なら2〜3週間、PHP2Shellのように急ぐ必要がある場合は、緊急対応で数日での移行も可能です。期間を左右するのはページ数ではなく、動的な機能の有無と、サイトのコードをお客様自身が持っているかどうかです。
移行すると何が変わるのか
移行先は、Altuqが「AIネイティブなサイト」と呼んでいる構成です。AIネイティブなサイトとは、検索エンジンやAIアシスタントが内容を正確に読み取れ、運用する側もAIを前提に記事の作成や更新を行えるWebサイトのことです。
| 移行前(WordPress) | 移行後(静的サイト+Sanity) | |
|---|---|---|
| 公開サイトのサーバー | PHP、本体、プラグインを継続的に更新 | 動くプログラムがなく、更新作業はほぼ不要 |
| 記事の更新 | サイトごとの管理画面 | Sanityの編集画面に集約 |
| セキュリティの確認 | サイトごと、プラグインごとに確認 | 確認すべき入り口が大きく減る |
| 表示速度 | サーバーの処理を待って表示 | 用意済みのファイルをすぐに配信 |
| AIからの読み取り | ページの見た目から推測される | 構造化データやAI向けテキストで正確に伝わる |
| 記事の作成 | 人が一から書く | AIで下書きし、人が確認して公開 |
なぜWordPressから離れる企業が増えているのか、PHP2Shellを例にした背景は「PHP2Shell:WordPressの対策と静的サイトという選択肢」で解説しています。
事例:数十のサイトを一つの基盤にまとめる
最初にご支援したのは、従業員数千人規模のIT企業です。この企業では、数千ページに及ぶWordPressのサイトに加えて、事業部やキャンペーンごとのサイトやランディングページを、それぞれ別のチームが、別の仕組み・別のサーバーで作ってきました。
その結果、次のような課題を抱えていました。
- セキュリティ確認の負担:サイトごとに仕組みが違うため、セキュリティ担当者がすべてのサイトを個別に確認する必要があった
- WordPress特有の脆弱性:PHPだけでなく、WordPress本体やプラグインの脆弱性にも、その都度対応しなければならなかった
- 運用のばらつき:更新手順や権限管理がサイトごとに異なり、誰がいつ何を変えたのかを一か所で追えなかった
そこで、まず1つのサイトを移行しながら、将来的に数十のサイトをSanityという一つの基盤に集約できる設計にしました。記事の作成から公開までを一つの編集画面で管理でき、AIを使った記事作成にも対応しています。移行したサイトは公開側が静的なHTMLになったため、セキュリティ担当者がPHPやプラグインの状態を確認する必要がなくなり、変更履歴も一か所で追えるようになりました。最初のサイトの移行にかかった期間は2日で、現在はほかのサイトも順次この基盤に移していく段階です。
なお、Sanityで監査ログ(全操作の記録)やシングルサインオン(SAML)、細かな権限設定を使うには、Enterpriseプランが必要です(Sanityの料金ページ)。大規模な組織で使う場合は、プラン選びも含めてご相談いただけます。Sanity自体は、第三者によるセキュリティ監査であるSOC 2 Type 2の認証を取得しています(Sanity Security)。
Altuq自身のサイトも同じ構成です
このサイト(corp.altuq.com)も、同じ構成で運用しています。記事や会社情報はSanityで編集し、公開サイトはサーバー側のプログラムを持たない静的なHTMLです。閲覧時に読み込むJavaScriptはゼロで、2026年10月の計測では、全ページと画像を合わせても約224KBです。
記事づくりもAIネイティブです。この記事を含め、Altuqのブログは、AIで調査と下書きを行い、事実確認と最終的な判断を人が行ってから公開しています。構造化データやAI向けのテキスト(llms.txt)も、Sanityの内容から自動で生成しています。
なお、Altuqの場合は、もともと静的な仕組みで作っていたサイトからの移行で、WordPressからの移行ではありません。
移行の流れ(通常2〜3週間)
シンプルな移行は、おおむね次の5つのステップで進みます。
- ヒアリングと棚卸し:ページや記事、フォームなどの機能を洗い出し、動的な機能の有無と、コードの所在を確認します。
- 設計:Sanityで編集する項目(記事、会社情報、お知らせなど)と、URLの扱いを決めます。デザインは、基本的に今のものを引き継げます。
- 構築とコンテンツ移行:静的サイトを組み立て、既存の記事やページをSanityに移します。
- 確認:公開前のプレビューで、内容と表示をお客様と一緒に確認します。URLの転送(301リダイレクト)や構造化データなど、検索への影響もチェックします。
- 公開と引き継ぎ:ドメインの向き先を新しいサイトに切り替え、編集方法をお伝えします。
新しいサイトは今のサイトと並行して作り、最後に切り替えるため、移行作業中も今のサイトはそのまま公開できます。
期間を左右するもの
移行にかかる期間は、ページ数ではほとんど変わりません。記事やページの移行は、仕組みを作れば数千ページでも自動で進められるからです。期間に影響するのは、次の2つです。
| 要素 | 期間への影響 |
|---|---|
| 動的な機能(会員ログイン、検索、予約、決済など) | 機能ごとに、静的サイトでの実現方法の検討や外部サービスとの連携が必要になる |
| コードの所在 | お客様がコードを持っていればすぐに着手できる。制作会社などが持っている場合は、受け取りや作り直しの時間が必要 |
お問い合わせフォームのような一般的な機能は、外部サービスと組み合わせることで静的サイトでも問題なく使えます。
ご用意いただくもの
- 今のサイトのコード
- ドメインの管理画面へのアクセス
- サーバー(ホスティング)へのアクセス
- 判断していただく方:残すページ・やめるページの決定や、公開前の確認を担当していただきます
急ぐ場合は緊急移行も可能です
PHP2Shellのような重大な脆弱性への対応で急ぐ場合は、緊急移行のご依頼も承ります。広報部門やWeb担当のチームなど関係者と連携しながら進め、コードと必要な情報がそろっていれば、数日での移行も可能です。
ただし、移行が終わるまでの間も、今のサイトは攻撃の対象になり得ます。PHPの更新やアクセス制限など、当面の対策と並行して進めることをおすすめします。
公開後のサポート
公開後は、Sanityでの編集方法をお伝えします。AIを使った記事の下書きや更新のしかたも含めてご説明するので、エンジニアでなくても日々の更新を自分たちで回せるようになります。継続的な保守や改善のご支援は、ご要望に合わせて個別にご相談させてください。
WordPressからの移行や、複数サイトの集約をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。Altuqについては会社概要をご覧ください。
よくある質問
数千ページあるサイトでも移行できますか?
はい。記事やページの移行は仕組みを作れば自動で進められるため、ページ数は期間にほとんど影響しません。影響するのは、会員ログインや検索などの動的な機能です。
サイトのコードを制作会社が持っている場合はどうなりますか?
制作会社からコードを受け取るか、必要に応じて作り直すことになり、その分の期間がかかります。まずは現状をお聞かせください。
移行している間、今のサイトは止まりますか?
止まりません。新しいサイトを並行して作り、最後にドメインの向き先を切り替えます。
監査ログやシングルサインオンは使えますか?
使えます。ただし、Sanityで監査ログやシングルサインオン(SAML)、細かな権限設定を使うにはEnterpriseプランが必要です。組織の規模に合わせてプラン選びからご相談いただけます。